暴雨郵便局

E24 · A

地球最後の夜

手すりにもたれるあなたへ

銅色の夕映えが水平線に沈み、船尾の白い航跡が一本の長い線を引いています。この手紙は、1991年2月から3月にかけて、外洋の客船の上で書かれました。封筒は深い海の青の亜麻布で、題字は強弱のはっきりしたイタリックのセリフ体。船の手すりの細部が一本ずつ丁寧に彫られています。象牙色の航路図の細帯、セージグリーンの舷窓の切手、紙の角に小さな音符のエンボス。

長い航海には、船で過ごす最後の夜があり、人はそれを、地球で過ごす最後の夜のように語ります。何もかもが特別に明るく、何もかもが名残惜しい夜です。ある詩人はこう書きました。「日没と宵の明星、そして、わたしを呼ぶ澄んだひとつの声!」——アルフレッド・テニスン『砂州を越えて』(1889年)

今夜の潮風は冷たくなく、甲板のどこかで誰かが小さく口ずさんでいます。どうぞ、この手紙の中でしばらく腰を下ろしてください。言いたいことを夜明け前に言い終えなくても大丈夫。手紙が、この夜を取っておきます。

宵の明星を道連れに

暴雨郵便局

1991年2〜3月・海上

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