E35 · C
湖畔の女
額縁の前に立つあなたへ
湖のほとりに立つ女性が、紙に型押しされた黄土色の額縁の中にいます。この手紙は、1920年の秋、メキシコシティのある美術クラブから届きました。封筒はクリーム色の手漉き紙。題字は、手彫りの不揃いなインクの縁をもつ、彫刻のように力強いセリフ体。ターコイズとコバルトの面が、湖の幾何学のそばに、緊密に構成された肖像を組み立てています。赤い画家のラベル、繊細なマリーゴールドの木版の縁取り。
1904年、ある画家は年下の画家に宛てて書きました。「自然を、円筒と球と円錐で扱いなさい。すべてを遠近のなかに置いて。」——ポール・セザンヌ、エミール・ベルナール宛書簡(1904年)
面というのも、ひとつのやさしさです。世界をいちばん単純な形に分けて、そこに何が残るかを見る。ようこそ。
額縁の向こう側から
暴雨郵便局
1920年秋・メキシコシティ
追伸 窓辺のマリーゴールドを踏まないように。