M08 · A
熱帯の憂い
街角を曲がってきたあなたへ
暴雨郵便局へようこそ。この手紙は1990年11月のサンパウロから届きました。ブラジル・モダニズムの郵便アートそのままに、手描きの太い幾何学的サンセリフの題字が建築の曲線と編み合わされ、紙はやわらかな翡翠色、黄土色のコラージュのアーケード、藍色の川の輪郭、テラコッタ色の植物の線画、ハーフトーンでごく淡く刷られた鎧戸の影。ここの熱帯は湿り気を帯び、影は長く、少しの憂いがあります。
ずっと昔、ある詩人はこの街に向かってこう叫びました。「サンパウロ!わが生命のざわめき……」——マリオ・デ・アンドラーデ『パウリセイア・デスヴァイラーダ』(1922年)
憂いは悪い天気ではありません。光が低く差し込むときに、胸にできる小さな深みです。それを連れて入ってきて、少し座り、ゆっくりした手紙を読んでください。書きたくなったら、私たちに書いてください。
低い光のなかで
暴雨郵便局
1990年11月・サンパウロ