M01 · B
温室の夢だより
ガラスの温室へ入ってきたあなたへ
暴雨郵便局へようこそ。この手紙は1929年、ある屋敷の温室から出されました。鉄の骨組みがガラスの丸天井を支え、蔓がゆっくりと巻きつき、セージ色の綿紙には銅版の筆記体が茎のあいだを縫って、消えない香りのように続いています。窓の外の街はお金を数えるのに忙しく、ここには濡れた葉と午後の光だけがあります。
封筒の縁から、半透明の植物用の薄紙が一枚のぞいています。光にかざすと、葉脈がひとすじずつ浮かび上がります。ある詩人はこう書きました。「私たちが見るもの、見えるものは、すべて夢の中の夢にすぎない。」——エドガー・アラン・ポー『夢のなかの夢』(1849年)
ガラスの屋根に落ちる雨は、たくさんの指がそっと戸を叩くような音です。どうぞゆっくり読んでください。書きたくなったら、あなたの一枚で返事を。ワイン色の封印は、まだ押されないまま待っています。
ガラス屋根に雨が降りますように
暴雨郵便局
1929年・屋敷の温室