暴雨郵便局

M04 · C

トランクからの手紙

箱のふたを開けたあなたへ

暴雨郵便局へようこそ。この手紙は、トランクの中から出されました。セージグリーンの繊維質の紙に、アーツ・アンド・クラフツ風の装丁文字がのびやかに広がり、周りの枠には、庭の門、根、トランクの真鍮の角金具が、一つずつ彫り込まれています。黄土色の小鳥が、花をつけた蔓にとまっています。銅箔が使われているのは、蝶番の小さな跡だけ。1913年、一つの庭が、旅行かばんに収められました。

『カンディード』の作者は、この物語を次の一文で閉じました。「けれども、私たちは自分の庭を耕さなければならない。」——ヴォルテール『カンディード』(1759年)

箱は小さく、庭は大きい。庭は、あなたが育てるものだから。門をそっと閉めて、書きたくなったら、またここへ戻ってきてください。

ふたは開けたままで

暴雨郵便局

1913年・トランクの中

追伸 銅箔は蝶番だけです。ほかの場所は、どうぞ自由に触れてください。

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